鼻水の処理

エリナちゃんと杉村太蔵さんが自転車で並んで走ってきた。タナカくんに似てるなあと思ったら、すれ違う時つい笑ってしまった。エリナちゃんたちは夫婦なのらしく、似ている人がいるということに興味を示した。タナカくんの顔を見てみたい、ということになったので、エリナちゃんと私は廊下を小走りで1組へと向かった。

1組の教室を覗いてみたが、タナカくんはまだ来ていない様子。時計を見ると、私が学校へ早く来るようになる前によく遭遇していた時間だ。学校の入口辺りに行けば会えるかもと思い、エリナちゃんと2人で走り出す。建物の外は、思いがけず自然の多い場所だった。下は土で、ところどころぬかるんでいる。両脇には木が並んでいるが、季節ではないのか葉は見当たらない。時間を気にしつつ走ったものの、道はまっすぐ続いていて、学校の入口はまだ見えない。これじゃタナカくんに会えたとしても、始業時間に間に合わないかもしれない。このままいくか、それともあと10分でもう一回1組を見に行くかエリナちゃんに聞いてみていた。

ふと、放射能のことが気になる。ハンドタオルを口に当てて歩くことにした。しかし誰かが、この辺りは数値が200以上出ていると言う。私は思わず声を出して驚いた。気付くと目の前にさーちゃんの同級生の女の子が2人いて、対策を教えてくれた。「あのねえ、鼻水が出たら、最初のは かんでいいんだって」と言うので、ハンドタオルに鼻をかんだ。すると今度は、「それはまた飲んじゃっていいの」と言う。「え、飲むの?」と驚きつつ言われるようにやってみたが、そんなことはしたことがないので抵抗感があり、えずきそうになってしまっていた。

途中、トコちゃんのお店らしき建物にいた。お店という認識ではあったけれど、特に設備はない状態。トコちゃんと私は椅子に座り、トコちゃんの恋愛相談をしていた。誰か男の子の知り合いが現れて、何か画期的なことを言っていた。私は「そうじゃん!?」というような調子で感心していた。