隣り駅

間違えて1つ手前の駅(寮があるところ)で降りてしまった。彼と待ち合わせしてるのに困ったなと思っている。後ろをブッタイを歩いているような気がして気分が悪くなる。急いで歩いて角を曲がった。

お城の敷地のような場所。塀がぐるりと囲んでいる。正門はもう閉まっている時間だった。私は大回りして駅に向かうことにする。すると、お店を見つけたので入ってみた。どうやら店内を突っ切って向こうに出られるようだ。置いてある商品や店内の雰囲気はカントリー風で、あまり私の好みではない。

見知らぬ女性二人が買い物をしている。一人がバッグを買おうとしているのがわかった。布製のショルダーバッグで色は濃いベージュ。どこかのブランド品で、8万円くらいするようだ。彼女は今だけ使うために欲しいんだというようなことを言っている。もう一人が、それだけのためにこんな高いのを買うなんて信じられないと言っていた。

私はそんな2人の会話を何となく聞きつつ反対側のドアから出た。そして出た瞬間にこの道は違うとわかったのだけれど、もう一度戻ったら怒られるだろうなと思う。

塀と塀のスキマに、とても細い曲がり角があるのを見つけた。左右は民家の壁。窓は閉まっていたので、見つからずに抜けられるかもと考えそちらに向かった。

すると、右の窓からおばさんが出てきた。事情を話してみると、通してくれるようだ。私は急いで通過した。

駅に到着してみると、改札が7つくらいある。そのほとんどは調子が悪いようで、駅員さんだか修理の人だかが2人で直している。一番左の改札だけは大丈夫だとわかったので、そこを通った。通過しながら、「あぶないあぶない」と2人のうちの一人と笑いながら話していた。

そして思いつき、「ねえ、休む暇なく仕事ってこれのことだったんだね」と話しかけてみた。奥の控え室に彼らの上司がいるのがわかった。誤解をされたらいけないなと思い、「でもすごく頑張ってるって言ってました!あの人が言ってました!」とフォロー。3人の内、真ん中の人が好みだったからそう言ったのだった。