狭い階段

家電屋さんに来ている。親は既に2階へと着いた様子。彼と私も追いかけることにした。

階段が、狭い上に直角に近い。というか直角。見上げると、最後だけ少し螺旋になっている。幅は40〜50cm、奥行きもせいぜい数十?しかない。おまけに、彼が私のすぐ後ろにぴったりとくっついているため、非常に上りにくいのだ。後ろから上ってくるというのではなく、真後ろにいるという感じ。つまり背中のすぐ後ろには彼がいるのである。そして更に、前にはガスコンロがずらりと並んでいるのだった。

こんなに狭い階段は経験したことがない。私は彼に、「危ないよーこれじゃもう来たくなくなっちゃうよね」と言った。しかしそれは、1階に店員さんがいるのを確認した上でのちょっとしたアピールだった。ちょっとずる賢い気分。

憤慨しながら上っていき、やっとの思いで2階に着いた時、私はハッと気付いた。2人で上るからいけないんだよと。そう彼に言うと、彼も納得していた。

トイレに行く。スリッパが奥の方に行ってしまっている。私はユカボンにも持ってきてあげようと思い、「ちょっと待って」と声を掛けたが「大丈夫」と返事が返ってきた。別のサンダルで入ったようだった。

個室に入ると、スカートの中から何かが出てきた。裏地だ!どうやら中で留めてあった部分がほつれてしまったらしい。スカートの形をしたまま、糸一本でつながった状態で出てきた。だからさっき誰かに「大丈夫?」と聞かれたんだなと気付いた。『このまま出たら笑われるだろうな』と考えていた。裏地の色は紫だった。裏地の端は、濡れた床に浸ってしまっていた。困ったあげく壁に当ててみたものの、タイルの壁では水分を吸い取ってはくれないのだった。

気がつくと売り場にいる。ミーが濡れせんべいを1枚食べていた。台の上にまだたくさん残っている。ミーは既に飽きてしまったらしく、持っていくのが面倒だと語った。私はというと、とんがりコーンのような六角柱の箱などを両手で抱えていた。

場面が変わり、外にいる。おばあちゃんとヤマモトのおばちゃんが側の家から出てきた。私は「じゃーねまたね〜」と言いながらバイバイしていた。

トコちゃんと誰か(シミズくん?)と一緒に何かを食べに行く。4中の角を曲がることにした。しかしそこは、私たちのお店がある場所らしい(本当は違う)。トコちゃんは「こんなとこ曲がりたくないよー」と言っていた。その言葉は、愛店心から来ているように感じていた。

ここをずっとまっすぐ行くとファミレスが点在していることはわかっていた。とにかく私たちはそこを曲がり歩いて行った。4中の中には生徒たちがチラホラといるのが見えていた。