夜の飛行

夜中らしく、辺りは真っ暗。私はどこかから飛び立ったところだ。『さてどこに飛ぼうかな〜』と気軽に考えて油断したのか、一瞬かなり高度が落ちてしまう。気を入れ直して上へと飛んでいった。

ふと、両手を前に突き出して飛んでいることに気付く。こんな古い飛び方をする必要はないのにと思った。私は気だけで飛べるのだから。

そう考え、手を下げた。下には山脈のようなものが見えている。何しろ真っ暗でよくわからなかったのだけれど、ところどころに家か何かの光が見えてキレイだった。

『そうだマアちゃんに会いに行こう』と思いついた。心の中で「マアちゃ〜〜んっ」と叫びながら進む。しかしマアちゃんの所に行かれる気配はない。というより、どこに行ったら会えるのかがわからない。『いま寝てるのかもわかんないしな』と考えていた。