中国

小学校の方向から我が家へと歩いている。曲がり角のところから、水しぶきが飛んでくるのが見えた。アーチ型になっている。誰かが水撒きをしているんだな、キレイだなと思った。

その角まで行って曲がったのだけれど、水の勢いがすごすぎて私まで濡れてしまいそう。私は「迷惑ですよーっ」と声を掛けた。

水を撒いていたのは同い年くらいの女の子。私たちは少し話した後、すぐ横にあるその子の家へと入って行った。

彼女の家は、今から食事の時間らしい。私の分も用意してくれるような雰囲気。ちょうどお手伝いさんのような人がやって来たのでお断りをした。近くでは、男の子が隣りの子にくっついて何か話していた。

気がつくと、マクドナルドのカウンターにいる。食事を断ったものの空腹なので何か買おうと思っているようだ。既に注文は済ませたようで、店員さんがジュースを置いた。店員さんは、カウンターに置いてある紙を覗き込みながら注文を繰り返し始めた。

そのとき私は、ここが中国だと気がついた。店員さんの日本語はかなり流暢だったので、勉強してるんだなぁと感心していた。しかし、繰り返し終わってから、紙に書いてあるのは注文ではなく領収書だとわかったようだった。少し照れくさそうな感じだった。

ところで、ジュースだけじゃ足りないに決まっているのだ。店員さんが値段を言ったところで追加していいかどうか聞いてみた。快くOKしてもらえたので、私はメニューを見始める。

やはり日本とは違うようで、「包」という名のバーガーやジューシー何とかというハンバーガーが目に入る。目新しいものばかりなので私は悩んでしまった。結局、「包」と「マウリバーガー」というのを注文。他にも2つくらい気になったものがあったのだけれど、いざ頼もうとするとメニューから見つけられない。代わりにデザートのページが開いてしまったりする。「あれ?」と言いながら探していたのだけれど、なかなか見つからない。そうこうする内に、後ろに長い列が出来てしまった。私は申し訳ないような気分になって焦っていた。