地元の道をお母さんと歩いている。二手に分かれる道のところで、私はまっすぐ行こうとした。しかし、お母さんに右に行くように言われる。なんでよ〜と言いながらも右に進んだ。

すると、向こうからユキチが歩いてきた。杖をついている。目が見えないんだ、とわかった。思わず「ユキチ!?」と声を掛けると、ユキチは「奥さんですか?」と言った。「トモチだよ」と言い、「目が見えないの?」と聞いてみた。やはり目が見えなくなってしまったらしい。私はユキチを抱きしめて背中をポンポンしていた。「可哀相に」と呟いてしまったのだけれど、そんなこと言ったらいけないかもと思ったりもしていた。

少しすると、お母さんが来た。ユキチの目が見えなくなっていることに驚いている。やがて、今度はアキチが来た。メイクが派手になっていて、雰囲気も違う。変わっちゃったんだな、と私は思っていた。

アキチは、「グルグル回っちゃったから。」と言った。目が見えなくなった原因らしいのだけれど、あまり深刻そうではない口調だった。そういえばユキチは以前陸上部だったなぁと思い出した。あの頃にグルグル回ったのがいけなかったのかと思い、何だか怖くなっていた。