天ぷら

新幹線に乗っていると、乗務員さんがグラスを下げに来た。しかし、それはマイグラスなのだ。乗務員さんは、歩きかけたところで何か気付いたらしく、グラスを見つめている。烏龍茶のオマケでもらったグラスなので、持って行かれてしまってもまあいいかなと思っていたのだけれど、乗務員さんは返しに来てくれた。マイグラスを持ち込む人なんてそういないらしく、グラスを物珍しそうに見ていた。

場面が変わり、駅のホームにいる。一緒に歩いていたマリ(I)ちゃんが、何かをホームの下に落としてしまった。レジャーシートのように折りたたまれた「テント」らしい。私は、自分で拾うのは危ないから駅員さんに言った方がいいとアドバイスした。しかしマリちゃんは、いつの間にか下に降りている。

左から電車が来たけれど、奥の線路だったので無事に過ぎた。次の電車も奥を左から通過し、更に次の電車は右からやってきた。危ない!と思ったけれど、やはり奥の線路だったらしく無事だった。とは言え左右を見るのは大変。そう思ってハラハラしている私とはうらはらに、マリちゃんはそのうちにテントを拾うことが出来ていた。

ホームに戻ったら、夜ゴハンの予約をしていたことを思い出した。その瞬間に、私はお店の中に来ている。

3人分の定食をワゴンで渡された。自分たちで個室まで運ぶ方式のようだ。バルとデルちゃんと私の分らしい。大皿には、大きな海老の天ぷら2本と何かの天ぷらが乗っている。その他はご飯やお漬物。天ぷらの種類が揃ってないのに、1人1つしか食べられないんじゃ決めにくいなぁと思った。

エレベーターに乗り込むと、2階に着いた。しかし3階だった気がしたので、そのまま閉めて3階に向かう。着いたところで手元のメモを見ると、「203」と書いてあった。やっぱり2階なんだと思って引き返した。

部屋に着き、さっそく食べ始めた。お皿を見ると、ナス1つとキス1枚しか残っていなかった。バルとデルちゃんが既に食べたらしい。海老がもう無いことを少し残念に思ったけれど、こういう決め方もあるんだなと感心したりもしていた。

時計を見たら、20時半を過ぎていた。彼が待ちくたびれてるかもなぁと思う。でも電車に乗ったのが16時半で、それから2時間以上かけて帰ってきたんだから仕方ないかなとも考えていた。

気付くとまた電車に乗っている。時間がさっきに戻ったような気がしている。実際そうだったっぽい。今回は車内で食べてしまおうという作戦のようだ。でも、頼んだお弁当がなかなか来ない。少し焦ってきたけれど、到着までは2時間半あるんだからまだ大丈夫だなと気分を落ち着かせていた。

近くには慎吾ちゃんと吾郎ちゃんがいる。2人もお弁当を待っているらしい。私の左は慎吾ちゃんで、顔に深めのシワがあったからついつい見入ってしまっていた。