続・おじいちゃん

おばあちゃんに「”すかるろー”はどこに売ってるの?」と聞かれる。あの美味しい食べ物だな、と大きな茶碗蒸しのようなものをイメージしたけれど、何となく名前が違う気がした。すぐに思い出せずに「えーっと、どこだっけね?」と言ったら、おばあちゃんは「じゃあもういいわよ」と拗ねてしまった。私はそこで思い出し「あ、伊勢丹だ。伊勢丹だよーん」とわざと明るく言った。おばあちゃんは、買いに行きたいと思っているらしい。「どうせ付いてきてくれるんでしょ」と言われたのでうなずいた。

場面が変わり、応接セットのようなところにおじいちゃんが座っている。周りにも人がいる。おじいちゃんのお誕生日を祝うため、期間限定で生き返らせたらしい。私は、おじいちゃんが自分はもう生きていないということを知らないんだなとわかった。

おじいちゃんは、本当に嬉しそうな顔でニコニコしながら紙に何かを書いていた。お父さんは「あーいいねえー」といつもの調子で盛り上げている。こうして見ると本当に生きているみたいなのに。悲しくなる。涙が溢れてきて、前が見えなくなってしまった。

また場面が変わると、どこかの家にいた。知らない人(主婦っぽい)が、「で、手取りいくらで、いくら出て行ってるの?」と笑顔で聞いてきた。その人は良い人だとわかっていたものの、その質問に少し驚く。「いきなり聞きますか〜。」と言いながら思い出して答えようとしていた。「二十…」まで言ったところで、「あぁあぁ、20超えてるならゼンゼンよ。うちの昔の頃なんて…」と苦労話が始まった。しかしそこにお母さんがやって来たので、話は中断になっていた。