土管

倉庫のような工場のような、少し暗くてコンクリートっぽい印象の場所。観覧車のような物があるのだけれど、回っているのは土管(と言うより鉄のパイプ?)だ。それは観覧車と同じようにゆっくりと動いていたけれど、それぞれの土管自体も手前から奥へと回転していた。更に観覧車と違うのは、乗る場所が、下ではなく時計で言えば「1」の位置だということ。

土管は左右が塞がっていて、代わりに上が半分位くりぬかれている。私はその中に入った。土管は回転しながら動いていく。すると、白くて長い部品が別の機械から飛び出てきた。私の体の右側にコツンと当たったので、私は大げさに「痛ーーーい!」と声をあげていた。

一度土管から出たらしい。再び乗り場で待機中。マッツンさんとユウイチロウくんがいて、近くにいた係の人に「ちょっとそれ取ってみて」と言った。床にトレーディングカードのような物を何枚か撒いておき、係の人が拾っている間にどうにかしようという作戦らしい。

しかし、上手くはいかなかった。ちょっとエライっぽい別の係が通りかかって「出るなら出ていいですよ」と言った。きっと、この工場の外に出ても見張りが大勢いたりするのだろう。既に私たちは監視されているのに違いない。ここは日本ではないのかもしれない。そう思って怖くなっていた。

気がつくと、また土管の中にいた。更に、動きながら上の蓋が閉まろうとしている。蓋がされてしまったら、自力では出ることが出来ないではないか。密室にされて、一体どこに連れて行かれるんだろうかと考えていた。あちこちから障害物が出ていて、いつ激しくぶつかってもおかしくないような状態。怖くて仕方がなくなった。

近くにはもうひとつ同じ仕組みの機械があり、そちらを見ると彼がちょうど土管に入ったところだった。不安そうな顔をしてキョロキョロしている。彼は狭い所や密室が苦手なのだから、さぞかし辛い思いをしているだろうなと思った。でもあまりに過酷で逆に平気になっちゃったりして?とも思ったりしていた。

場面が変わり、バスに乗り込んだところ。後ろの方に、割ときちんとしたトイレがあるのを見つけた。長距離バスにあるような感じで個室が1つ、ポツンとあった。普通よりも一回りくらい大きい。外側がアクリル製っぽい透明な板で囲まれていたので、防音なのかなぁと考えていた。知らなかったので、私は「あったんだぁ」と言った。少し安心した気持ちになっていた。

始めは一人で座ったのだけれど、誰かに「一緒に座らないの?」と言われた。見ると2列くらい後ろにデルちゃんがいたので、私は隣りに座った。デルちゃんは泣いているようだ。「どうしたの?」と声を掛けると、これまでのことを話し出してくれた。でも泣き声だったので、あまりよく聞き取れないでいた。

デルちゃんの話の最初の部分で再び場面が変わった。さっきの工場の続きのような感じ。私たちは、帰ることになったようだ。彼はチャムおじちゃん一家に「送りますよ」と言ったのだけれど、その後すぐに少し離れた所にある公衆電話で誰かと話しはじめてしまった。けっこう長い。ユキおばちゃんは「ま〜だ〜?」と歌うように言い、チャムおじちゃんは不機嫌な顔をしている。

こんなに待ったら、せっかく彼が送ってあげても車内は不穏な空気に包まれるのではないかと不安に思った。彼も嫌な気持ちになっちゃうだろうなぁと考えていた。

☆工場でクルクル回っていたのは、ユンの昔のバイトの話の影響?「丸ごとバナナ」を、夢に見る程ひたすら巻くお仕事だったと聞いて面白かったので。

どこかに勝手に連れて行かれていたのは、彼と話をしていた内容から?ゆうべビン缶用の容器出し当番の話から回覧板の話になり、最後は町内会の話に。「そんなの勝手に決められて嫌だ。班長が回ってきたら俺は断りたい」「そうなの?マンションとかはどうしてるんだろうね?管理費があるから管理人さんとかがやるのかなあ」という会話をしてたの。
寝る前に話してたから、目をつぶってからもしばらくそのことについて考えてた。最初は、会社に入ったら決められたことを教えられてそれに従うというのと同じかな?と思ったんだけど、会社に入るのは自分の意志で町内会には勝手に入ってるんだからちょっと違うなぁと気がついた。そうか移転騒動と似てるんだ、あれは一体どうなっていくんだろうと思いながらいつの間にか眠っていて、だからこういう内容になったのかも。