ボタン探し

レストランでお母さんと妹と一緒にゴハンを食べていると、妹が新小岩にボタンを落としてきたと言い出した。サーちゃんみたいに「てぃんこいわ」と発音している。私が取ってきてあげようかと聞くと、うんという返事。たぶん美術館の床だという。私は、中学校の時の、男の子の制服についていた黒いボタンを思い浮かべた。見つかるかなと思いつつ、店を出た。

気付くと学校の廊下にいる。案内マップを見ると、美術館は端にあるらしいことがわかった。歩き出すと、タカミ先生とすれ違った。「先生?」と声を掛けると、振り向いて「ああ!」と驚いた顔。私は「こんにちはー。お久しぶりです」と挨拶をしながらも、先生は私の名前を思い出せないんじゃないかなと考えていた。美術館の場所を訊いてみようと思ったのだが、先生が教室に何か(お菓子?)があるから皆で取りに来なさいと言い、それに返事をした流れでそのまま別れてしまった。