帰って来たドラえもん

ドラえもんのび太くんが、土手を歩いている。後ろからパパがやって来て声をかけた。前からはママ。4人で談笑している。ママが電話をしたので集まったようだ。

なぜだかママは泥んこだったので、4人でマンションに戻る。ドラえもんのび太は、部屋で一緒に遊んでいた。中央にはプラレールらしきセットが置いてある。線路は、部屋のほとんどを占めるような大きさの楕円。電車がくるくると走っている。そして2人は、並んで窓から外を眺めていた。

パパとママは、少し離れた場所で話をしている。どうやらこのマンションに引っ越してきたばかりらしい。ママが「魔法のポケットもいらなくなるかもしれないわね」と少し寂しそうに言うと、パパも「そうだな」と答えていた。

彼と私は、一連の出来事をTVで観ていたのだ。この場面で、ドラえもんがいなくなってしまうんだと気付く。私は「そんなこと言うからいけないんだよー!」と言っていた。

パパとママの話は、ドラえもんの耳に届いてしまったようだ。ドラえもんは、一瞬目が大きくなった後、切なそうに微笑んでいた。私は思わずウルウルとしたのだけれど、ドラえもんの口は周りが楕円で囲ってあってちょっとヘンだった。

パパとママが部屋から出て行くと、2人は電車の上に乗った。電車の大きさは2人がまたがるくらいのサイズになっている。くるくると走る電車の上から、2人は窓から夕方の土手の景色を見ている。遠くには、何かキラッと光るものが見える。

ドラえもんは、「あれが(近くに)見えたら行くね」と言った。しかし、そこを通過してもなかなか行かれない。寂しくて仕方ないのだ。2人は黙ったまま、電車で何周もしてしまっている。

私はそれを見て、『たまには戻ってくればいいのに』と思う。でも、このタイトルは「帰ってきたドラえもん」なんだからきっと帰ってくるはずだ。『前に見た「帰ってきたドラえもん」と違うけど、2パターンあるのかな?』と考えていた。

歌が流れ始めた。女性の歌う、知らない曲。歌詞のテロップが出ている。もしかしてこれ、エンディング?まさか。この後に続きをやるはずだと思いながらも、心配になって彼に「このあと何か(番組)ある?」と確認する。彼は番組表を見ながら「あるよ。でも普通の大きい番組」と言った。私はショックで「えー!うそ〜〜〜」と嘆いていた。

気がつくと、TV局近くの文房具屋さんにいる。彼と2人で見てまわり始めた。中にシールが入るカードスタンドなどがある。カードには、見本のシールが入っていた。「とんねるず 〜〜〜(←忘れた)」と書いてある。さっきも似たようなのを見た気がしたので、パクリだったのかと思った。

キッチンに置くケースを探すことにした。ラップ入れにしたいのだ。この間よりも小さいのはないかなーと思いながら見て歩いている。お弁当のアルミケースがあった。これはお弁当にお絵描きが出来るセットらしく、中を覗くとのりたまのような物が入っていた。

この商品では、「ドラえもん」が描けるようだ。手前には見本が置いてある。目はただの黒丸、右目のチョロリは笑っていることを表現しているらしい。口はヒゲも兼ねているみたいだ。随分とデフォルメされていたけれど、ちゃんとドラえもんに見えた。『これでドラえもんに見えるんだな〜』と感激し、いいアイデアだなと思っていた。