ベランダ結婚式

和室からリビングに出てみると、地震が起こった後なのだとわかる。写真立てのガラス部分が割れていたりした。

ドアに人影が映った。どうやら彼が営業の人たちを連れてきたらしい。すっぴんだし困るよ。私はアワアワしている。第一、そういう時は連絡する約束だったじゃないか!そんなことを思っているとドアが開き、「大将」が顔を出した。「本当にすっぴんなんだね」と言われてしまう。

私は「10分待ってもらって!それで手伝って!」と彼に声をかけ、掃除機をかけてくれるように頼んだ。そして自分は顔を作るべく洗面所に向かった。

気がつくとマンションの1室。マアちゃん宅のような感じ。女の子ばかり6〜7人がそこには居た。マアちゃんが「タバコを吸ってもいい?」と聞くと、他の子たちもゾロゾロとベランダに出て行く。私はそれを見て、『吸いたくなったら困るぞ』と思っている。

ベランダに出た女の子たちは、次々と写真を撮りはじめた。下の階で結婚式をしているらしい。私も急いでLOMOを構えた。ミギがちょっと驚いた感じで「あぁ結婚のは撮らないとダメなのね」と言っていた。

下の階のベランダを覗いてみると、チャペルの前のようになっていた。そこで新郎新婦はニコニコして立っている。私は待って待ってと思いながら(言いながら?)フィルムを巻いている。新郎新婦はしばらくポーズをつけたりしていたのだけれど、時間が来たようで立ち去ってしまった。私は写真が撮れなかったのでひどくガッカリしていた。