地震で避難

夢庵人たちと旅行に来ている。船の甲板のような、それでいて旅館の一室のような場所でおしゃべりを楽しんでいる。タナカくんが、「○○さん(私の旧姓)がタバコを吸ってたかどうか知ってるんだ」と言った。どうやらタナカくんには、そういうことを判定する能力があるらしかった。

気が付くと、建物の外にいた。そして突然、地震が起きる。窓ガラスが割れ、破片が飛んできた。私は驚いて、急いでその場を離れる。右足のふくらはぎが傷ついたらしく、痛みを感じたけれど構わず走った。きっと血が出ているだろうと思った。伊豆方面に旅行に来たことを後悔もしていた。

走っていくと、向こうの方に橋があった。橋には弱々しくなった子供を抱いた母親がいる。子供がもう助からないことを悲観して、橋から飛び降りてしまった。夢庵人の何人かは、それを追って飛び降りた。そして、彼も飛び降りてしまう。助けられるのだろうか、川の流れは速いに違いない。私は不安になり、彼の名前を呼びながら走っていた。

いつの間にか、また建物の中にいる。みんなで避難をすることになった。私は自分のバッグだけは持っていたけれど、1万8千円をカウンターの上に置き忘れてきたことを思い出した。お金がなくて困るかもと不安になっていた。

彼と一緒に逃げようとしたのだけれど、少し荷物を持って行こうと思いついた。落ちていた紙袋に、散乱している彼と私の靴などを入れる。その後、彼に追いつこうと出発したのだけれど、不安になって再び戻って荷物を持とうとしたりしていた。しかし、なんだかんだやった割にはあまり重要な物は持っていなかった。

焦りながら外に出ると、ロータリーのような場所に出た。臨時のバスで戻ることになるらしい。バス停には行列ができていた。

彼はどこにいるんだろう?先にバスに乗って出発したのかもしれない。会えるだろうか。私は不安になった。

バスに乗ると、誰かが私を手招きしている。近付いてみると、ちょうど一人分だけ席が空いているのだった。「すみません」と言いながら座ろうとしたら、何だか思ったよりも幅が狭かった。隣の人は、迷惑そうな顔をしながらも詰めてくれた。空いたところに腰掛け、周りの人と何か話していた。