それは体の一部分

洗面所で鏡を見ている。頭とおでこの境目の皮がポロリと取れた。洗面台に落ちたそれを拾って見てみると、カサブタっぽくなっている。彼にボリボリやられたからだーと思っていた。

気が付くと、手に持っているのはカサブタではなくプラスチックで出来たカケラのようなものだった。透明で、5ミリほどの厚みがある。おでこの部分にピッタリ嵌まる感じのカーブを描いていたので、私はそれが体の一部分なのだとわかった。皮膚と骨の中間辺りの位置に属しているもの、というイメージを持っていた。だんだん厚みが出てくるんだな、というふうに理解していた。