バイト中

バイト中らしい。服がなくて困ったのだけれど、手近にあった適当なもので済ませることにした。そこには更衣室がなく、皆その辺で着替えているようだった。私はさすがに恥ずかしいだろうと思い、隅っこに行ってカーテンを引いて着替えていた。

廊下には、レジが置いてあった。左の方に小さいけれど明るい電球がついている。今は点いている必要がないと思い、私はスイッチを切った。すると、それはレジ本体の電源だったらしく、画面がプツッと消えてしまった。思わず「あ!」と声をあげる。しかし、オチアイさんは「大丈夫大丈夫」と言って笑っている。そうか大丈夫なんだなとホッとしつつも、客数とか消えちゃわないのかな?と不安になっていた。

そこへ、店長がシャーベットを持ってきてくれた。薄紫色をしていて、私はカシスかな?と思っていた。他のお料理もある。定食のような感じ。

運びきれないので、とりあえずお料理の方だけを持って休憩室に向かった。休憩室は、かなり広かった(ジャスコにあった社員食堂くらい)。そこにいたパートのおばちゃん(名前忘れた!!スポーツ担当の人)は、さっそく辞めたいらしい。「店長のことどう思う?」と聞かれた。私は、「腰が痛いのはいいけど、頼りないのは困るよね」と答えていた。どうやら靴屋時代の最後の店長、サイトウさんのことを言っているようだった。

近くでは、ニシザワさんが換気扇を見上げている。天井に埋め込んである換気扇の隙間からは、煙が漏れてきていた。工場?だから安いのを使ってるのかもしれないな、と思いながら見ていた。

席に着き、座ってゴハンを食べ始める。アイスを置いてきちゃったから取りに行かないとなぁと思い出した。そこで不意に、『何分から休憩入ったっけ?』という疑問が湧いた。私の前にいた子は、30分までらしい。時計を見ると、今まさに30分だ。私は後から来たけれど、35分くらいまでかな?と思う。まだほとんど食べてないのにと思い、焦る。『アイスも溶けちゃうよー』と考えるとますます焦ってきていた。しかし、後で思い出してみたら40分までなのだった。