火事

バーに居る。客が「水割り、ロックで」とオーダーをしたが、面白くなったようで「ロックンロール」「ロッカー」などとギャグを言い出した。

ふとマスターの足を見ると、燃えている!「マスター足、足!燃えてる燃えてる!」と言っているのにマスターは「大丈夫大丈夫」などと言う。皆で周りに集まって足をパタパタ叩いて火を消そうとしていた。

バーの隣りは俺たちの課の作業場になっている。見ると、奥の方が燃えているではないか!消火器の所に急ぐと、指一本分の差でヒノッチに取られてしまった。並走してヒノッチから消火器を奪う。しかし、火の勢いはかなり強い。「これ、やばいんじゃねー?」ということになった。

火事現場の手前には試作品が詰まった棚があるのでその陰に隠れて様子を窺った。すると突然の爆発。コンノさんの「わー」という声が聞こえてきた。口調は単調で妙にそこだけコミカルだ。課員はみんな死んでしまった。俺とヒノッチだけが生き残ったのだった。