七五十くん

団地の廊下のようなところにいる。ベンチに座っていたら、後ろで誰かが話す声がした。振り返ってみると、それは善波七五十くん!私は慌てて前に向き直した。以前付き合っていて別れたという設定らしい。

七五十くんは仕事中のようだ。お客様であろうおばちゃんと話していたのだけど、私に気付いたようで服の裾を「ねえ」と引っ張ってきた。顔を見られないようにしながらあたふたと帰り支度を続ける。七五十くんは「おい」「おいってば」と更に裾を引っ張って顔を見ようとしてくる。まだ少し残っていたペーパー類を片手に掴み、私は立ち上がった。急いで階段を駆け下りる。追ってくるのがわかったので1階の階段の陰に隠れていた。そこに、「天まで届け」のお父さん役の人が男の子を連れてやってきた。まず私に気付き、次に近くまでやってきている七五十くんに気付いたらしい。気を逸らそうとして七五十くんに話しかけてくれたのだけど、結局見つかってしまった。

七五十くんは泣いていて、「急に会えなくなったし…」とか「俺からじゃ連絡もつかないし…」とか言っていた。更に「会いに来てくれるなんて思わなかったからさぁ」と嬉しそうに言うので慌てて「偶然行ったんだよ」と訂正した。少し気落ちしたみたいだった。

車で送ってもらうことになった。後ろには女の人と男の子が乗っている。ふと、車で送ってもらったら家がわかっちゃうぞと思った。「おろして」と言ったけど停めてくれそうになかったので、無理やりドアを開けてやった。まず後ろを開けたら女の人が転がり落ちた。その人は怒って追いかけてきたので怖くなってしまった。男の子もいつの間にかいなくなっている。このままじゃどこかに連れて行かれちゃうよーと思った。マズイなあと思って不安になった。

気が付くとどこかに着いていて、車の外に出ている。向こう側にダーリンがいた。七五十くんと何やら言い合いをしていて、話している内容は確かにダーリンなのだけど顔はキムタクだった。

☆寝る前にダーリンが「ありがとう…ありがとう善波ちゃん」と言ってたのが心に残っていたと思われます。