空中遊泳

そういえば、長い昼寝の最中、夢を見てました。始まりはトイレ。なぜか3人でそこに立っている。私と彼と、誰か男の人。

どこからかプシューーーーッという音がしたかと思うと有毒(たぶん)ガスが噴き出してきた!窓を開けてしばらく耐えていたものの遂にガマンできなくなり、ドアを開けて3人とも外へ転がり出てしまった。ドアの外は、古びた校舎のようなところ。廊下がずっと続いている。

私たちは、何かやらなくてはいけないことがあるらしい。かなり燃えている。生徒や先生たちがあちこち歩いている。見た目はみんな普通なのに、友達や知り合いなのに、そのうちほとんどは敵なのだ。見つかったらいけない。敵の目を盗みながら逃げる。隠れる。天井付近にある出っ張り部分に寝そべって敵の視界から逃れていたんだけど、そこが見つかってしまったために彼とははぐれてしまった。

今度は体育館の外にある用具室みたいな場所に出た。マットの積んである上に乗り、更にシートをかぶって部活が終わるのを待つ。1人で不安だったけれど、途中、誰だか通りすがりの人がシートをかけ直してくれた。それでしばらく時間が稼げたのだけれど、部活が終わって片付けが始まった時にまたピンチ!

みんななかなか帰らずに、何かゲームを始めようとしている。シートは重いので、だんだんずれてもう持ちこたえられなくなってきている。『飛んで逃げるしかないか…?』と思った時、部員の中で唯一味方の3人が救いの手を差しのべてくれた。男の人1人と女の人2人。こっそり近づいてきて、私を部員の子のように扱ったのだ。「お風呂に入りなー」と言いながら校舎内へ連れ戻してくれた。女の人2人の方は、お風呂場のドアの前まで一緒に来てくれた。「ありがとう、ありがとう!」と言いながらお風呂に入ろうとすると、中には先客が。

……敵だ!見た目は中学の時に同じクラスだった子みたいだけど、中にいる2人は敵。意味ありげに「誰が入るの?」などと言っている。助けてくれた2人と私は、なぜかもう既にパンツ1枚だったのでかなり焦る。2人が時間稼ぎしてくれている間に私は慌てて隣りのトイレに逃げ込んだ。

もう時間がない。追っ手はすぐそばまで来ているのだ!トイレの窓を開け、外に飛び出ることにした。近くの屋根の上を飛び移りながらひたすらに逃げる。私が逃げたことは既にわかっているようで、何人もの敵が追ってきている。どんどん行くうちに、神社の屋根のようなところに来た。まわりには木々が鬱蒼としげっていて、隠れるにはもってこいな場所。とにかく上の方まで飛び移っていって、敵が去っていくのを待った。

やっと敵がいなくなったところで、私はまた飛び移りだした。遥か下の方では、敵が私の姿を見つけたらしく何やらわめいている。でももう平気だもんね。飛べばいいんだもん。だって夢だもん、これ(←やっと気付いた)。

夜の空へパーッと飛び立った。右側からは彼が飛び出てきた。感動の再会!でも彼は、まだ飛ぶのには不慣れ。手をつなぐと、彼はすごい勢いで下に落ちていきそうになる。「上を見て!」と声をかけたら彼は呑み込みが早く、今度は猛スピードで上に昇りだした。スゴーイ。『目覚めた時に2人とも覚えてるといいな』なんて考えていたよ。

2人でかなりの上空へと向かう。雲はすでに下の方にある。気持ちいいというよりも、空気がちょっと薄い。もうちょっと下に行こう、ということになって雲の下へ。カモメのような鳥がわらわらと近くを飛んでいる。敵のことなどすっかりと忘れて、2人でしばらくのあいだ空中遊泳を楽しんでおりました。