フィクション

たしか高校の頃の授業で、科学的なことをショートストーリー風に書いて提出する、というものがあった。それは必ずしも実際の科学に基いていなければいけないというわけではなく、創作でも可。で、私はこんなような内容のことを書いた。

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私たちが夢を見ている時の世界、それはどこかにあるもうひとつの世界。そこでは私たちが見ている夢の世界こそが現実。そして彼らが見ている夢の世界が、私たちの現実。

私たちは毎晩、向こう側の誰か(時には何か)の行動を夢で見るのです。だから突拍子もない人物になっていたり、とんでもない事件に巻き込まれちゃったり、知らない顔なのに友達だと思い込んだりしてしまうのです。

夢の中で思うように動けなかったりするのは、実はもうひとつの世界の人たちの行動を見ているだけだから。最終的な決定権は向こうの世界の人たちに委ねられているのです。

そして私たちが起きて行動している時は、向こうの世界の人たちはその夢を見ているということなのです。

逆に言うと。向こうの世界の人たちが眠っている時にしか、私たちは起きていられないってこと。

向こう側の人たちが悪夢にうなされて飛び起きた…
目覚ましで急激に起こされようとしている…
そんな時、私たちは急激で猛烈な睡魔に襲われてポテッと眠ってしまう筈。

起きていてもボーっとしてトリップしちゃったり、白昼夢みたいな状態になっちゃったりすることがある人もいると思います。そんな時には向こう側の人も同じような状態になっているのかも。

もう少し科学が進歩してから調べてみればわかることですが、起きていても眠っていても、向こう側の誰かとヒモのようなものでつながっている筈ですよ。

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…って感じ。もちろんフィクション(笑)。いま読むと蝶の話の影響を受けてるような気もするけど、当時はけっこう気に入ってたんでした。