手紙

どこかから帰ってきたのか、玄関のドアを開けようとしている。その時ちょうど、男の人が2人うしろを通過していった。ふと道路に目をやると、封書が落ちている。誰が落としたものだろう?代わりに投函してあげようかなと少し思う。宛名には「半三郎」と書いてあった。

ひとまず家に入ろうとしていると、女の子が走ってきた。この子が封筒を落としたのだとわかったので、渡してあげた。同じ学校の子かもしれない。「あれってどうするんでしょうかねー」「じゃあ、また」と会話した。その子が去ったあと、私は「かわいい子だったな」とひとりでつぶやいていた。