すっぱだか

すっぱだか。彼もすっぱだか。リビングで、向き合ってくっついている。これからいちゃいちゃになる雰囲気。しかし、玄関で物音。どうやらお母さんが帰って来たらしい。雨戸が閉まっていないのに、リビングの電気は煌煌と点いている。これじゃ中が丸見えだ、と思った。慌ててお布団の所に行き、もぐりこむ。服のありかをごそごそと手で探して、何とか急いで着ようとしていた。しかし、外から中が見えていたとすると、お母さんは私たちの様子を既に見てしまっているかもしれない。お母さんは気付いていただろうか?と考えていた。