リハーサル

夜の小学校にいる。これから演劇の練習があるのだ。暗くて怖い思いをしながら、201教室に到着した。なのに、215教室まで行かなければならなくなってしまう。これ以上は怖くて無理と、近くにいたおじさんに付いて来てくれるよう頼んでいた。

教室で演劇の準備をしていると、彼からメールが来た。怒っているらしい。迎えに来てくれたのに私が遅いから、しびれを切らしてしまったようだ。「さよなら」と書いてある。

慌てて電話をすると、お母さんが出た。間違えてしまったらしい。お母さんは何か用事があるらしく話し出したのだけれど、こちらは別れの危機なのだ。「ゴメン明日掛け直す!」と言ったものの、お母さんは何だか元気がないっぽい。「どうしたの?」と何度か聞いてみたけれど、それに答えはなくいつの間にか電話は切れてしまった。

彼からメールが来た時間を確認すると、20分ほど経っている。随分待たせてしまっているけれど、別れるほど怒るには早過ぎる気がする。許してもらえることを祈りつつとにかく彼に電話をすると、今度はちゃんと彼が出た。「ゴメンね今から1回リハーサルして、それで帰れるから」と言うと、「あ、そうなんだ。わかった」と答えが返ってきた。迎えに来てくれるらしい。私はホッとしていた。

リハーサルが始まった。私は数人と一緒に横一列に並び、歌を歌っている。窓の外を見ると、彼がもう来てくれているのがわかった。こちらの方を見ている。窓が開いているから声が聞こえるんだなと思った。私は張り切った気持ちになったのだけれど、あまり出番がなかったので残念に思っていた。

劇は二部構成なのか、途中でいったん切り上げられた。団長らしき男性が、「明日はちゃんとしてくれるよね」と話す。セリフや衣装のことを言っているらしい。でも、今はもう夜中なのだ。これから帰ってセリフの練習や衣装の準備をするのは大変だなあと思っていた。

彼が待っているので、急いで自分の物をかき集めて帰り支度をする。ミニカーとかもきっと私のだけどもういいやと思った。近くにいた女の子にそのへんのことを頼んでいた。