廃墟の町

電車に乗って景色を見ている。外は別世界のような雰囲気で、映画を観ているような感じ。さんまサンが「すごいなあーぁ」と言い、大勢の人が一緒に眺めていた。私も興奮して、隣りに居た彼に「作ったのかなぁ。あの大きいの見て!」などと話しかけていた。

電車を降りると、廃墟の町だった。乗ってくる人がいたので、ここでキレイな人たちだったら興ざめだなと思ったけれど、皆ヨレヨレで薄汚れたコートを着ていた。作りこんであるんだなあと思った。

広場のような所に居る。目が乾いたので目薬をさそうとしたら、手が滑ってフタを落としてしまった。コロコロと転がっていく。タマコが拾ってくれたので「死ぬとこでした」とお礼を言った。大げさだよと言われたけれど、「でもフタをなくすと(中身が)乾燥するから…」と答えた。既に廃墟で生きていく住人になった気持ちでいた。

気が付くと、銭湯のようなお風呂に入っていた。一番手前には哀川翔がいる。シャンプー中だったらしく、容器を見せながら「○○(←忘れた)っていうシャンプーだ」と言っていた。奥にも人がたくさんいる。最後の方には永瀬正敏がいて、さっきの哀川翔と同じことを言われた。「本日2回目〜」と言ったら何だかキョトンとしているようだった。

お風呂からあがると、おばあちゃんの家にいた。見せてもらった新聞の切り抜きにはおばあちゃんが載っていた。口がずいぶん大きくて、柔らかそうだった。おばあちゃんは雛祭りか何かの儀式の説明をしている。とても大切な行事らしい。それは午前11時から始まることになっている。

私はお風呂あがりだから、少し濡れてしまった毛布を干したいなと思った。そのことをお母さんに言うと、「ヘン」と言われた。耳を疑いつつ「えっ。ヘン!?」と聞き返すと再び「変よ」の答え。私は驚きながら「じゃあどうすればいいのっ?}と聞いた。「アイロンをかければいいじゃない」と言うので少し不満げに「えーーーっ。」と返事をすると、お母さんは怒って出て行ってしまった。仕方なく、毛布はたたんでパンパンっとしてから布団の上に置いておいた。

お父さんが入ってきた。お母さんは?と聞くので先ほどの出来事を説明しはじめた。するとお母さんが戻ってきた。私は説明を続けていたけれど、何だか泣きそうな気持ちだった。しかも、まだ話の途中なのに二人は他の話題に移っている。モンモンとした気分でそこに居た。

場面が変わり、カズオおじさんとサユリさん(本当はクミコさん)が来た。正座して挨拶している。二人の前には、小さくて年季の入っていそうな茶色い引き出しやその他の小箱が合計で5つくらい並んでいる。またどこかの外国に行くらしく、これらをもらって欲しいということのようだった。私は『こういうのって迷惑だよなぁ』と思っていた。