天女の羽衣

おじいちゃんとおばあちゃんの家の玄関にいる。玄関はいつもより広くて、人もたくさんいる。

武士かお侍さんのような(と言っても現代風な)男の人が、私の方に向かってヨタヨタと歩いてきた。見ると、お腹から何か突き出している。刀のような感じ。血は出ていないようだ。『この人は誰かに刺されてたのを私にやられたと勘違いしているんだ』と気が付いた。侍(仮)は、自分に刺さっている刀を抜いて私を刺すつもりらしい。私はそれよりも早く刀を抜いて、刺さっていたところから少し右にずれたところを一突きに刺した。侍は苦しそうに何か言っていた。近くにお母さんとユカボンがいて、こういう対処ができたことを褒めるような言葉を言っていた。

まわりでも揉め事が起きている。玄関はまだいい方で、部屋の中ではひどいことになっている様子。何とかしなくちゃいけないと思った私は、キーマンのところに行くことにした。一度外に踏み出したものの、お金を持っていないことに気付き部屋に戻った。しかし私のお財布は部屋の奥、何人もの人が傷つけ合っている場所なのだ。仕方ないのでおばあちゃんを見つけ、事情を話して2000円を貸してもらった。

いつのまにか天女の羽衣を持っていたので、それをショールのようにかけて飛び立った。部屋にいた者が気付き、キーマンのところに行かせてはならぬと追いかけてきた!焦ったけれどギリギリで捕まれずに飛ぶことができた。

この天女の羽衣は、自動制御で飛んで目的地まで連れて行ってくれる。どんどん高く飛んでいくので私はラクチンな気分だった。いつもの夢の中みたいに努力しないでよいからね。それでも時々下に降りそうになるので、私は意識を保って上に行くように心がけた。途中、お付きの者が来たので羽衣を半分こして飛んだ。ますます高度は下がってしまった。

小石が敷き詰められた駐車場に到着した。こんなところにキーマンがいるんだろうか?天上にでも行くんだと思っていたのに。車の陰に身を潜めて様子をうかがった。

黒い服を着た悪そうな人たちが何人もいる。険しい顔で駐車場を歩き回っている。そしてそのうちの1人が私たちに気がついてしまった!お付きの者が「マズイ、キーマンはここには居ません」というようなことを言ったので、私たちは、ひたすら逃げた。

大きな本売り場に着いたので歩いていると、男の子に呼び止められた。「”さわやかハイカラさん”、59巻まで出てるよ」と教えてくれて、59巻を手渡してくれた。嬉しくなって見に行くとそれはマンガではなく大きなファイルで、5冊くらいしかなかった。急に興味がなくなったのでお礼を言って先を急いだ。