飛んで逃げる

旅行先?のホテルの部屋に彼といる。くつろいでいると、見知らぬ女の人が入ってきた。「女ぎつねOn The Run(CD)ありますか」と聞かれたので渡してあげた。いつ返せばいいかと言うので「今日の夜でいいですよ」と答えたら、少し困ったような顔をされてしまった。そこで「あ、じゃあ明日の朝でもいいですよ。明日はもう帰っちゃうんで。」と言ってあげたのだけど、本当に返してもらえるか少し心配になって「何号室ですか?」と聞いてみた。

女の人「泊まってないんです」
私「どうして(CDを持ってると)わかったんですか?」
女の人「友達に聞いて…」

…怪しい。電話番号を聞いておいた方がいいかなと思い彼に相談してみると、「そんなこといちいち聞かないでくんないっ」と怒られてしまった。仕方なく1人で電話番号を聞いてみると、その辺もハッキリしない。私の番号をメモさせようとしても何だか上手くいかない。

私は彼に怒られてめげた気持ちをぶつけるように、その女の人に怒りをぶつけてしまった。声を張り上げて怒っていたら、女の人は隣の部屋に逃げていった。追いかけてみると、彼女が包丁を持っていることがわかった。しかも、別の人が既に殺されて倒れている。私は思わずキャーーーーーーーーーーッと叫んで逃げた。女が気付いて追ってくる。

慌てて元いた部屋に戻り、カーテンにくるまって身を隠した。『こんなんじゃ絶対見つかっちゃうよ』と思っていたら、案の定、女はまっすぐにこちらに向かってくる。

『意識を消して見えないようにしよう』と決意した。女がカーテンに手をかけた瞬間にそれは成功し、私は窓の空へと飛んで逃げることができた。

下には一面に緑が広がっている。上へ上へとひたすら飛んでいくと、お寺のようなものがポツンと建っている。下には柱があったから、空に浮いているわけではないらしい。すぐ側に寄って外から見ると、3つあるうちの1つには「斉藤殿」と書いてあった。中に入って「拝んでもいいですか?」と聞いてみた。快くOKしてもらったものの、チーンと鳴らす、あれがない。キョロキョロしているうちに、お茶を手渡された。飲んでみると変な舌触り。中には緑色をした植物のようなモノが入っている。箒型で、ヌルヌルで、何だか気持ち悪い。

「チーンはどこですか」と聞きながら歩いていたら、おばあちゃんとかショウコちゃんに会った。ショウコちゃんはものすごく話が長くて、何かについてずっと語りっぱなしだったので閉口してしまった。

結局拝めないままカウンターに腰掛けて、年賀状をいっぱい見たりしていた。彼が心配してるから、早く帰らなきゃ…と思った。